2018/6/18 月曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 12:27:03

なぜ 肥満は健康障害を引き起こすか?

先に、(つぶやき2020160916)、「肥満症診療ガイドライン2016」(日本肥満学会)の紹介かたがた、肥満症について述べました。                 その節、「肥満はなぜ健康障害を引き起こすか?」については、稿を改めてと、しました。今回は、その続編です。因みに、肥満の定義は、BMI(体重Kg÷身長メートル÷身長メートル)>25です。

諸悪の根源は、「内臓脂肪」が多いことです。内臓脂肪とは、文字通り、内臓の周囲についた脂肪です。おなかが出っ張って「リンゴ型」になっている姿です。一方、女性に多い、腹部の皮下脂肪の沈着は、「洋梨型」「ラフランス型」と形容されますが、体重オーバーのため、膝を痛めることはあっても、所謂、肥満にもとづく病気(糖尿病、高血圧症、動脈硬化症など)の危険因子ではありません。内臓脂肪の計測は、腹部のCT検査によりますが、健診では、ウエスト周囲長(おへその高さの腹囲)が男性85cm女性90cmを超えるとき、内臓脂肪が多い、と考えます。

肥満の元、脂肪細胞の機能は、過剰のエネルギーを中性脂肪として蓄える「貯蔵庫」の働きしかない、と長い間考えられていました。しかし、実は、数多くの生理活性物質(サイトカイン)を、産生しています。これらは、「アディポサイトカイン」(アディポ:脂肪)と総称され、現在、11種知られています。この中には、その活性が低下すると健康障害に通じる「善玉サイトカイン」(アディポネクチン、レプチン)もありますが、他は、肥満に関連する健康障害(糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症、高血圧症など)を起こす、「悪玉サイトカイン」(TNF-α,遊離脂肪酸、インターロイキン-6、PAI-1、等)です。

内臓脂肪は、善玉アディポサイトカインの活性を落とし、悪玉アディポサイトカインの活性上げ、種々の所謂肥満症関連疾患を発症させることにつながり、よってもって、「諸悪の根源」と云うことになります。

内臓脂肪は、運動や減量により、比較的容易に減らすことが出来ます。諸悪の根源を絶つよう、努めてください。

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