ドクターハートのつぶやき102
市中肺炎について
福岡医療専門学校 顧問 桑木 絅一(循環器専門医)
今回は、市中肺炎について述べます。
肺炎は、発症の場や病態の観点から以下の三つに大別されます。
1)市中肺炎 community-acquired pneumonia (CAP)
2)医療・介護関連(nursing and healthcare-associated pneumonia (NHCP)
3)院内肺炎(hospital-associated pneumonia (HAP)
肺炎と云うときは、市中肺炎のことをさします。
肺炎が疑われるとき、まず、喀痰の培養を行い、起炎菌を同定し、それをターゲットとして、抗生物質による治療が開始されます。
但し、悩ましいことに検出された菌が起炎菌でないこともあります。
起炎菌が同定されたら、それをターゲットとして抗生物質による治療が開始されます。因みに、CAPで、最も頻度が高い起炎菌は肺炎球菌です。
但し、悩ましいことに検出された菌が起炎菌でないこともあります。
肺炎はそれぞれ原因微生物や転帰が異なります。
死亡率はHAP>NHCAP>HAPです。
CAP患者の基礎疾患は、比較的軽度の場合が多いようです。