2017/4/20 木曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: キャンパスライフ — yo @ 19:58:48

降圧目標120mmHg以下?

(上の血圧)収縮期血圧140mmHg又は(下の血圧)拡張期血圧90mmHgを越えるとき、「高血圧症」と診断されます。また、高血圧症と診断されたとき、この値が治療時の降圧目標値となります。

最近、収縮期血圧120mHg未満を目標とする「厳格な」降圧治療の方が、従来の140mmHg未満の降圧治療に比べて、心不全、心血管合併症等による死亡をより抑制したという成績が発表されました。(SPRINT試験)

この試験の成績を受けて、我が国でも「追試」が行われていますが、まだまとまった成績は出されていません。

しかし、今後の降圧目標に関しては、より厳格に血圧を下げようという動きにはなってきています。降圧目標値として、130mmHg未満程度とする意見が多いようです。

更に、この試験では血圧測定に機械式の自動血圧計が採用されているところから、家庭血圧測定を重視する現状に対して、血圧測定のスタンダードとして機械式血圧測定法が取り入れられる可能性もあります。

数年後に、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン(現在JSH2014)が改訂出版されます。これら、降圧目標値、機械式血圧測定法、などの今後の取り扱いが注目されます。

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