2019/7/17 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 8:53:20

植込み型人工心臓の実用化は近い

福岡医療専門学校  顧問 桑木絅一(循環器専門医)

人工心臓は、心臓のポンプ機能を代替する人工臓器です。現在は、まだ大型で、電線や点滴などのラインも多く、体内に植え込むことは出来ません。据え付け型で、一時的に心臓移植につなぐ役目(bridge use)として用いられています。

そんななか、さらなる発展をめざし、体内に植え込んで心臓移植に代わって生涯使用(destination therapy

を可能にしようという試みも進められています。本日は、その現状についてご紹介しましょう。

人工心臓は、体内の限られたスペースに植え込まれます。そのためには、小さく、軽量、且つ体内の組織と「なじむ」ものでなければなりません。また、皮膚を貫通するするラインを無くし、密閉空間を確保、感染予防を完璧にします。一度植え込んだ機器には、半永久的に留置される耐久性が求められます。

また、その中に収納されなければならない、必須のパーツがあります。血液循環のための特殊な小型ポンプが必要です。その動力(モーター)や弁の機能も必要です。そこからの熱も処理しなければなりません。システムの駆動のための電力の供給や、情報の取り出し、処理、プログラムの変更、などには体外からの電磁波誘導や赤外線通信などの利用が考えられています。

現在、人工臓器が植え込まれた動物(仔牛)では、最長70日間の生存例があると報告されています。(国立循環器病センター)。人への応用には、まだ少し時間はかかるとしても、さほど遠くはないと思われます。

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