2021/10/27 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 15:47:55

 左房機能と左心不全

   福岡医療専門学校 顧問  桑木絅一(循環器専門医)

 左心房(左房)は、肺静脈開口部で肺とつながり、僧帽弁を介して、じ、右心室に連結しています。
 左心房は、肺で酸素化された血液を受け(導管)、一時貯留(reserver)、そして左心室の拡張開始直前、左房内に残った血液を絞りして左心室へ送り出す(ブースターポンプ)のがその役目です。これらの役目(左房機能)を果たしやすいように、左房壁は薄く、柔軟性に富んだ組織でできています。
 左房機能は、心房細動が長く続いた後や、何らかの原因で心房筋の変性(心房壁の柔軟性欠如)(Stiff LA症候群)などにより損なわれます。
 心房は、通常は、血行動態に関与することはすくないですが、何らかの原因で左房機能が損なわれると、左室機能は保たれているにも関わらず、左室機能不全を起こし、心不全におちいることがあります。
 原因が明らかでない心不全に遭遇したとき、この左房機能不全は、常に念頭に置かなければならない病態の一つです。

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