ドクターハートのつぶやき103
フレイルについて
福岡医療専門学校顧問 桑木 絅一(循環器専門医)
最近 高齢者人口の増加やコロナ禍での引きこもりなどをきっかけに、フレイルの概念が認識されるようになりました。今回は、虚弱体質について何気なく使われてこのフレイルについて解説します。
フレイルとは、次の5項目のうちうち3項目以上あるときと定義されています。即ち、
1) 体重減少
意図しないのに、6ヶ月で2Kg以上の減少が認められます。
2) 虚弱
握力の低下が目安になります。日常生活で、握力が低下していることが自覚されます。
3) 活動量低下
元気なときに比べ動きが鈍くなっていることが自覚されます。
4) 動作が緩慢になる
歩行速度が低下していることが自覚されます。
5) 得体の知れない疲労感
特別な理由の心当たりがないのに疲労感を感ずることがあります。
そして、これらの主な原因として、低栄養(特にタンパク質の摂取不足)、筋肉量の減少―サルコペニア)、運動不足、などが上げられています。
フレイルに陥らないためには、朝食から十分なタンパク質をとることが重要です。
栄養管理、適度の運動、などを心がけ、フレイル防止に心がけ元気で長生きしたいものです。