2021/2/12 金曜日

入学予定者登校日を2/6(土)、オンラインで開催しました

令和3年度入学予定者を対象とした「第2回入学予定者登校日」を2/6、オンラインで開催しました。

緊急事態宣言が発令されていたため、入学予定者は自宅からZoomを使ってオンラインで参加しました。学習課題の解説や自己紹介、グループワークなどを行いました。全ての学科において在校生の参加もあり、楽しくコミュニケーションを取りながらすすめることができました。

「解説が分かりやすかった」「先輩と話せて楽しかった」「短時間でもコミュニケーションを取ることができた」「安心して入学できそう」などの感想が、入学予定者の方からありました。

入学まで不安なこともあると思いますが、仲間と会える日を楽しみに、この状況を乗り越えていきましょう。

皆様と実際にお会いできる日を楽しみにしています。
J2030206_resize.jpg

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 12:34:27

急性期脳梗塞の新しい治療法—薬物治療から血管内カテーテル治療へ

福岡医療専門学校 顧問  桑木絅一(循環器専門医)

心房細動の合併症として恐れられている脳血栓による脳梗塞の治療は、発症後なるべく早く(ガイドラインでは4.5時間以内に)t-PA等の薬剤を用いて経静脈的な血栓溶解療法を開始することがスタンダードでした。

近年、カテーテルを用いた血栓症に対する治療法(血管内治療)の発展が著しく、血栓を標的として、直接攻撃する治療法が取り入れられるようになって来ました。これにより、発症早期に、血栓を溶解、崩壊させ、血流を再開させ、さらには血管の修復さえも可能となりました。

この血管内治療は、高度のカテーテル技術、最新の放射線設備、訓練されたチーム等が必要で、発症時にそのような施設に救急搬送されるかどうか、も重要な生き延びるための要素となります。救急体制などと、総合的な体制作りが必要となります。

脳血栓症急性期治療にとって、新しい時代となりました。

2020/11/30 月曜日

ドクターハートのつぶやき(69)

Filed under: プライベート — yo @ 12:06:20

左心室が収縮力を失ったときの “Rescue System” 
としての impella について

福岡医療専門学校  顧問 桑木絅一(循環器専門医)

 左心室は、全身に血液を供給する「ポンプ」です。 これが心筋梗塞などにより機能不全になったとき、その機能を一時的に補助し、血液循環を維持することが求められます。そのために、例えば、左心補助人工心臓(Left ventricular assist device LVAD)などが開発されていますが、これとて、かなり大掛かりな装置となります。
今回紹介する“impella” は、太めのpigtailカテーテルの先端を左心室内へ挿入し、これを介して、肺で酸素化されて左心室に送られて来た血液を、体外装置を用いて脱血し、大動脈にもどす仕組みです。これにより、血液循環を確保できると同時に、弱った左心室を休ませる効用があり、この間に左心室の回復を待つという考えです。ただし、耐用時間が数週間と短く、それ以上の長期にわたる場合は、さらに大掛かりな装置が必要となり、心臓移植を前提とした待機療法にバトンタッチされることになります。いわば、LVADなどは、それまでの「つなぎ」の役目ですが、”Rescue”として重要な役割を担っています。
impella も、もともとは、臨床の現場からの発想ですが、臨床にフィードバックされ、十分機能しています。

2020/10/27 火曜日

ドクターハートのつぶやき(68)

Filed under: プライベート — yo @ 18:31:21

新しい弁膜症治療ガイドライン2020より
特に高齢者に急増している「大動脈狭窄症AS」について

福岡医療専門学校 顧問  桑木絅一(循環器専門医)

大動脈弁狭窄症 AS:Aortic Valve Stenosis は、左心室の出口にある大動脈口が狭窄した病態です。以前は、リューマチ性弁膜症によるものがほとんどでしたが、リューマチ熱が克服された今日では、高齢者で動脈硬化症による弁硬化の結果、であることがほとんどです。
ASでは、大動脈弁口から拍出される血圧が左心室圧より低いことが特徴です。即ち、血圧は正常であるにもかかわらず、左心室内圧は高いということです。つまり、高血圧性心臓病が進行して、心肥大が進んでいたということになります。これは、狭心症や心筋梗塞などのリスクになり、ひいては、心不全の原因ともなります。さらに、知らないうちに心内圧が高くなっていたことが、その後の突然死のリスクともなります。
本症の発見のためには、心エコー法が役立ちます。これにより、大動脈弁の形状や、弁口面積など狭窄の程度や、心肥大の程度など、本症の重症度を知ることが出来ます。
本症の治療には、以前は手術による弁置換法が唯一でしたが、最近では、非開胸的に、カテーテルを用いた血管内治療が主流となっています。
病気が進行するまで本人にとっては無症状で自覚症状がないことが多く、早期発見には診察室での「聴診」が有効です。強大な収縮期心雑音が聞かれますので、定期受診時には必ず聴診器をあててもらってください。

2020/9/30 水曜日

ドクターハートのつぶやき(67)

Filed under: プライベート — yo @ 14:38:34

新しい不整脈治療ガイドライン2020が歩き始めました

福岡医療専門学校 顧問  桑木絅一(循環器専門医)

不整脈治療ガイドラインが改定され、臨床応用されています。
その中から、最も身近な不整脈である心房細動に関連することについて、肝心なところを拾って紹介しましょう。
 今回の改定では、心房細動に限らず、治療の目的が患者さんの「QOL」を第一に考慮しようという方向にシフトしました。この考え方から、心房細動の治療薬として、それまでは治療薬のスタンダードであった「ワルファリン」に代わって、最近、抗血栓治療薬として、広く用いられるようになってきた、DOAC(direct oral anticoagulants)がいわば、市民権を得ました。このグループの薬剤は、ワルファリンと異なり、薬物の効きぐわいや血液中の濃度などのモニターが必須ではなく、「有効である、有害ではない、」と信じて、服用しなさい、ということになります。これまでの使用経験の蓄積から、そこまで言い切ることが出来るようになったということです。医療に現場としては、安心して、新しいGLを使うことが出来、心房細動による血栓予防に躊躇なく使用することが可能となりました。

2020/8/28 金曜日

ドクターハートのつぶやき(66)

Filed under: 未分類, プライベート — yo @ 10:10:20

新タイプの心不全治療薬(イバブラジン)
心拍数は落とすが、心収縮機能は落とさない

福岡医療専門学校 顧問  桑木絅一(循環器専門医)

前回は、心不全治療薬として最もポピュラーな利尿薬について、最近になって用いられるようになった利尿物質:バゾプレシンV2受容体阻害薬についてお伝えしました。今回は、心臓の収縮力に影響なく心泊数みを落とすという、「イバブラジン」のご紹介です。
心不全では、末梢循環を保つために、心収縮力を増強、血圧上昇、心泊数増加(頻脈)、などの循環動態の反応が起こります。このうち、頻脈は、時として、不快感を増し、所謂QOL(quality of life)を損ないます。
この不快な頻脈を抑えるためには、これまでは、β遮断薬が用いられてきました。ところが、困ったことに、これは、心収縮力を弱めてしまいます。これは、心不全にとって、不利なことです。
新しく登場した、イバブラジンは、洞結節(心拍数を制御)のみを抑制(すなわち心拍数を少なくし)、収縮心筋には影響しません。つまり、心収縮力に影響することなく、心拍数だけを少なくすることが出来るというわけです。
実は、「心収縮力を弱くすることなく、心拍数だけを減ずる」という命題は、循環器医が長年取り組んできて、いまだ未解決の大きなテーマでもあります。
市場に出てまだ日が浅く、解決すべき問題も残っていますが、イバブラジンはその解決に大きく寄与するであろうという予感がします。

2019/11/25 月曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 11:40:29

カテーテルを介した新しい弁膜症の治療:タビ

福岡医療専門学校  顧問 桑木絅一(循環器専門医)

最近の、特に高齢者の弁膜症は、動脈硬化症を原因とした「大動脈弁狭窄症」、や心不全が繰り返された結果生じた心拡大に基づく「僧帽弁閉鎖不全症」などが代表的です。

これらの病態が進行して心不全の状態に陥った時、内科的治療だけで限界となることがあります。この時は、開胸下に、「大動脈弁置換術」や「僧帽弁置換術」など、外科的処置により機能回復を図ることになります。しかし、これら外科的治療は、大きなリスクを伴うところから、、高齢であるゆえの体力的なこと、持ち合わせている合併症などのために、選択できないこともあります。

このとき、より低侵襲的な、「タビ」の出番です。

タビ(TAVI)とは、Transcatheter Aortic Valve Implantation 経カテーテル的大動脈弁留置術、文字通り、カテーテルを介して機能不全となった大動脈弁を人工弁と入れ替え、機能回復を図ろうという手術です。

僧房弁に関しても、同様にカテーテルを介した弁置換が可能となり、良い術後成績が得られています。

このような手術に伴う危険性が低い、即ち低侵襲処置は、高齢者や所謂フレイルな病人に対して、治療の範囲が広がり、救いとなっています。

2019/9/24 火曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 14:05:40

アブレーションablation 治療

福岡医療専門学校  顧問 桑木絅一(循環器専門医)

頻拍性不整脈(脈の乱れあり・なしにかかわらず、脈拍数100/分以上)には、心房細動、心房粗動、上室性頻拍症、心室頻拍、心室細動、などがあります。それ自体は無症候、無害性のものもありますが、不快な自覚症状を伴う、心不全や血栓形成、生命を脅かす危険性が大きい、など、治療を要するものもあります。

「アブレーション治療ablation」は、そのような不整脈に対する治療方法のひとつです。

各種頻拍症は、心筋のどこかに、その「発生源」や、刺激が伝わってゆく「径路」があります。アブレーション治療ablationは、非開胸下で、特殊な電極カテーテルを心臓に挿入し、それを介して高周波通電により、不整脈の発生源や、径路を、焼灼、破壊して、頻拍の発生を根絶する、あるいは、その伝道をブロックするというものです。

頻拍の発生源や、伝導路の確定には専門知識、特殊技能が必要ですが、治療に成功すれば、長期間の抗不整脈薬の服用の必要はなく、快適なQuality of Life:QOLが得られます。

頻拍性不整脈の治療法のひとつとして、選択されることも多くなってきています。

2019/8/21 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 11:39:25

心不全は 中枢性睡眠時無呼吸(CSA)を発生させる

福岡医療専門学校   顧問 桑木絅一(循環器専門医)

以前、睡眠時無呼吸症候群SASSleep Apnea Syndrome)は、気道の閉塞が原因であり、高血圧症など循環器疾患のリスクファクターである、ことを解説しました。

(つぶやき(49) 20190215)  

しかし、稀には気道の閉塞がないにも関わらず睡眠時無呼吸症が発現することがあります。即ち、心不全が原因で発現する、中枢性睡眠時無呼吸(CSA:Central Sleep Apnea )です。

心不全により、肺うっ血が発生します。これは、夜間 睡眠中に重症化します。肺うっ血が増強すると、呼吸は深く、大きくなります。(過呼吸) その結果、多くの酸素も取り込まれますが、同時に炭酸ガスは排出され、血中の炭酸ガス濃度は低下します。因みに、血中炭酸ガスは呼吸中枢を刺激して呼吸を早く、深くする働きがあります。過呼吸の結果、血中の炭酸ガス濃度が低下すると、呼吸は抑制されます。さらに、心不全状態では、交感神経緊張状態にあり、このため、呼吸抑制反応は増強され、呼吸停止、即ち、無呼吸状態に至ることがあります。即ち、CSA 中枢性無呼吸です。なお、呼吸停止中に血中の炭酸ガス濃度は上昇し、呼吸中枢を刺激して、大きな呼吸とともに、呼吸は再開されます。

通常のSASに対しては、CPAP(シーパップ:持続気道陽圧)など、呼吸補助治療法が開発され、一定の効果が認められていますが、CSAには種々呼吸補助手段の研究は進められていますが、未だこれぞという成果がありません。原因となっている心不全の治療に専念するしか治療法がないのが現状です。

2019/7/17 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 8:53:20

植込み型人工心臓の実用化は近い

福岡医療専門学校  顧問 桑木絅一(循環器専門医)

人工心臓は、心臓のポンプ機能を代替する人工臓器です。現在は、まだ大型で、電線や点滴などのラインも多く、体内に植え込むことは出来ません。据え付け型で、一時的に心臓移植につなぐ役目(bridge use)として用いられています。

そんななか、さらなる発展をめざし、体内に植え込んで心臓移植に代わって生涯使用(destination therapy

を可能にしようという試みも進められています。本日は、その現状についてご紹介しましょう。

人工心臓は、体内の限られたスペースに植え込まれます。そのためには、小さく、軽量、且つ体内の組織と「なじむ」ものでなければなりません。また、皮膚を貫通するするラインを無くし、密閉空間を確保、感染予防を完璧にします。一度植え込んだ機器には、半永久的に留置される耐久性が求められます。

また、その中に収納されなければならない、必須のパーツがあります。血液循環のための特殊な小型ポンプが必要です。その動力(モーター)や弁の機能も必要です。そこからの熱も処理しなければなりません。システムの駆動のための電力の供給や、情報の取り出し、処理、プログラムの変更、などには体外からの電磁波誘導や赤外線通信などの利用が考えられています。

現在、人工臓器が植え込まれた動物(仔牛)では、最長70日間の生存例があると報告されています。(国立循環器病センター)。人への応用には、まだ少し時間はかかるとしても、さほど遠くはないと思われます。

« 前のページ次のページ »

HTML convert time: 0.184 sec. Powered by WordPress ME.